前回記事からの続きであります。
結局、わたくしが今回、モンゴルで試射した拳銃は四丁でした。
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左上のスチェッキンは、今回は小銃も試射するのでまあ次回に、とパスしました。
その下から順に、マカロフ軍用、トカレフ軍用、ナガン(ト)軍用、モーゼル軍用であります。

まずはマカロフ軍用から
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左はその辺に転がってた7.62mmの薬莢であります。

「あのう、せめて薬莢お持ち帰り、というわけにはいかないでしょうか?じゅるじゅる。」
「持ち出し禁止です。万一空港で見つかったりすると、このプログラムにも影響しますので我慢してくださいね。」
「ううっ、それは仕方ないですね。ぐしゅん。」

マカロフやトカレフは16発ワンセットなので、3マガジンずつ撃つ事になります。
装弾やターゲットのセットは、全部モンゴル軍の射撃教官が行ってくれました。
このプログラムで使用される実包は弱装弾や民生用ではなく、すべて軍制式の軍用フルメタルジャケット弾であります。
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ちなみに、これが現用モンゴル軍迷彩。
(オダギリ小隊長さんより、現在佐官クラス以上やイラク派遣部隊に支給されている最新型は、迷彩パターンは同じで型が変更されているとコメントをいただきました。ありがとうございました。)

「あのう、せめて迷彩服お持ち帰り、というわけには・・・」
「むかしは中古が市場に出回っててみんな着てたんですが、今は軍用品の規制が厳しくなって無理ですね。ロシア軍の中古なら市場(ザハ)にあるので、あとで案内しましょうか?」
「いや、ロシア軍のは日本でも入手できるのでいいです。ぐしゅん。」

で、いよいよ、はじめての軍用拳銃の試射であります。
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まずはマガジンの入ってない状態で射撃教官が持ち方や構え方などを教えてくれるのですが、わたくしの場合、レンジに立った瞬間、無意識にスライドを引いて構えてトリガーを絞るまでをワンアクションでやってしまったので、黙ってマガジンを渡してくれました。にっこり

拳銃用のターゲットは、25mにセットしてもらったのですが、ワンマガジン撃つごとにターゲットの確認に行き弾着修正をします。実銃といっても、反動と音が大きく薬莢が勢いよく飛び出すだけで、撃ち方は基本的にガスブローバックのエアガンと同じなんですねえ。
もちろん、威力はまったく比較になりませんが。困った

ま、成績はいずれ別の機会に記事にしますが「あなたは片手撃ちしてもいいと教官がいってますよ。」と
M.M.Pのナランさんに言われた時は嬉しかったですねえ。
ただ、マカロフはわたくしの手にはちいさすぎて、次のワンマガジンを片手撃ちしたのですが無意識に「ガク引き」になり、しかも親指と人差し指の間が反動で痛くなってしまいました。

続いて、今度はトカレフ軍用であります。この時、交替で撮影を頼んでいたわたくしの息子が、おしっこに行ってしまったのでトカレフ試射の画像がありません。
で、かわりに息子がマカロフを撃ってる画像であります。にっこり
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さすがに息子のほうには教官が寄り添って、持ち方や姿勢を修正してくれてましたが、ま、トカレフも思ってたより反動が小さく、気持ちよく撃てました。

次はナガン(ト)軍用であります。
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古いダブルアクションリボルバーなんですが、さすがにダブルアクションではトリガーが重すぎて、なかなか弾着が集中しません。これとモーゼル軍用は、クラシックガンということで銃の保護のためでしょうか、ワンセットが10発なんですが二回目はシングルアクションで撃ちました。排莢、装填はコルトSAAなんかと同じ方式なんですが、熱い薬莢がシリンダーに貼り付いて教官が何度も、しゃこしゃことやってくれました。

拳銃の最後は、モーゼル軍用であります。
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上から装弾子を使って装填するタイプなんですが、かなり古い銃のため、ブローバックした遊底が戻らず、その都度左手で戻してやる必要がありました。ま、これもわたくしの、つつみ弾単発モーゼル軍用トイガンが同じアクションだったので、無意識にやってて途中で「なぜもどらないの?」と質問して教えてもらったのであります。
ちなみにこちらは、何度かジャミングも起こしてました。ちっちゃなグリップでも、意外と全体バランスはいいのですが、弾倉が前にあるのでフル装填時と最後の一発では、かなりバランスが変わってきました。
これを馬上から片手で連射するというのは、やはり騎馬民族そのものであります。
ま、女性を含む成人全員がAK-47の分解組み立てができるというお国柄で(
M.M.PのH.Pによると、ちょっと前まで高校の正課だったそうです。)狩猟と乗馬のできない男性はまずいないそうですから、このモーゼルの長距離用照尺を使って長射程でウサギなんかにヒットさせるぐらいは朝飯前なのでしょうね。

はじめての拳銃試射で、しかも四丁だけでしたが、とりあえずの感想であります。

マカちゃんはワルサーPPの、トカちゃんはコルトガバメントの、それぞれコピーといわれてますが純正ロシア製のやつは命中精度もよく充分信頼感を持てました。(このプログラムで使用している銃は、全て軍制式の純正品だそうです。)ま、ナガンとモーゼルの古い拳銃は、雰囲気は最高なのですが、さすがにちと撃ちにくく、反動は小さいのですがブレが大きくなってしまいました。

この四丁でわたくしは計52発、息子はモーゼルを除く三丁で計42発、拳銃だけで合計100発近くを試射したことになります。

息子も今回、実銃の魅力と恐ろしさを体感したようですし(じつは威力のある正式軍用拳銃をどうしても息子にも撃たせたかったのはそれが目的でした。)我々親子が人間を含む生き物に銃口を向けることはまずないでしょうし、そう願いたいものであります。

本来の植林記事まで遠いですが、次回は軍用小銃であります。にっこり